宇宙には、私たちが知らないたくさんの法則があるそうです。
”尽数関係”という関係性にある星々は、目には見えないけれど、
日々想像も出来ない程綺麗な図形を描いています。
私たちが暮らす地球も、太陽系の星々と尽数関係にあります。
それらが描く綺麗な図形は、まるで宇宙で描く壮大なあやとりの様です。
そんなあやとりをインタラクティブ性を持たせながらビジュアライズし、
何年生きていようと目で見ることのできない自然が描くあやとりを
皆様にお見せしたく思い、この作品を作りました。
dotFes 2017 神田錦町 での展示の様子
それぞれの惑星において、その公転周期と公転軌道の径(楕円軌道の長径)には相関関係があることから、
太陽に近い惑星ほど早く公転しています。
公転軌道は太陽と惑星間で働く重力が大きく影響していますが、惑星同士でも重力が働いています。
この惑星同士の1つの関係として、公転周期が簡単な整数比で表される軌道を描く天体の関係(尽数関係)があり、
このような関係の天体について一定間隔で軌道上の位置を結ぶと、
その包路線が美しい幾何学模様を描くということが証明されています。
0.2年ごとに地球と金星の位置をプロットし、
それらを結ぶ線分を同様に0.2年ごとに描きます。
今回は、下記の3つの前提条件を基に、
太陽系の8つの惑星を用いて、実際の惑星の公転軌道の比から
描かれる図形をビジュアライズしました。
前提条件
1. 惑星の公転軌道は楕円軌道であるが、
太陽からの惑星の平均距離を使って正円とした。
2. 惑星2つの公転速度の比は実際の比を用いたが、
公転軌道半径の比はどの惑星の組み合わせでも一定とした。
3. 惑星の位置を結ぶ間隔(軌跡を描く頻度)は0.2年とした
描画などの処理についてはprocessing、
惑星の検知・区別についてはarduinoとNFCを利用することで
ある程度安定した感度でインスタレーションをお楽しみいただけるようにしました。
羊毛をフェルト化し、アナログ感溢れる見た目と手触りに仕上げました。
「あやとり」の暖かさと科学で証明された理論の融合を目指しました。
惑星ごとに音をつけているので、どの惑星を選ぶかでbgmが変わります。
56通りのbgmとともに、星々のあやとりをお楽しみいただけます。
光を発する太陽の装置と星に見立てた電飾で宇宙空間を表現しました。
太陽の装置は、あやとり用の紐として最もメジャーな赤の毛糸を使用し、
惑星装置同様「あやとり」の暖かみを表しています。